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プランジャーポンプはプランジャーというロッドの形をしたピストンを、クランクやカムを使って往復運動で容積の変化を起こし、液体を吸い込み側から吐き出し側に押し出すポンプです。端的にいえば容積式の往復ポンプがプランジャーポンプで、高圧を得ることができたり、吐き出し量を調節しやすいといった強みがあります。
実はこのプランジャーポンプの仕組みは、家庭でもおなじみの高圧洗浄機にも活用されています。
プランジャーポンプの特徴
ピストンポンプと比べて、プランジャーポンプはシールがポンプのシリンダー側にあるのが違いであり特徴です。プランジャーポンプは洗浄用途などにも活用されていますが、地盤改良のような用途においても活躍しています。
大規模な地盤改良を始めとして、連壁工事や既製杭に柱状の改良、大口径杭施工などの工事にも活用されます。このような用途に活用されるのがジェットグラウトポンプと呼ばれるもので、ジェットグラウト工法という工法まで確立されているほどです。
ジェットグラウトポンプ
ジェットグラウトポンプは流量の調節と脈動の少なさが特徴で、安定的な材料の注入を可能としています。効率の良さも優れていますし、安全性についても実績があることから、様々なプランジャーポンプの中でもジェットグラウトポンプは工事現場になくてはならない定番です。
そのジェットグラウトポンプと切っても切り離せないジェットグラウト工法は、超高圧の噴流体で地盤を切削して地盤改良を行うやり方です。硬化材に超高圧を掛けることで、地面を切削しながら地盤を硬化材によって撹拌、混合を行うのがこの工法の強みです。
ジェットグラウト工法の歴史は長く、多くの現場で活用されてきた実績があるので、信頼性が高く今日も大規模な地盤改良に選ばれています。それこそ大規模なウォーターフロント開発だったり、大深度のジオフロント開発においても外せないです。
これらの工事においては補助工法の位置づけとして、工事の主流になっているといっても過言ではないでしょう。
大規模な地盤改良で用いられるジェットグラウト工法
ジェットグラウト工法は信頼性の高さと、ミスの少ない確実な造成ができるのが魅力です。ジェットグラウトポンプで押し出された超高圧水や超高圧硬化材は、ノズルから吐き出されて地盤を削り、破壊しながらセメントを造成します。
この2つの作業が同時にできるのがプランジャーポンプの仕組みの凄いところで、作業効率の良さにも繋がっています。造成されるセメントは均質で質が良いですから、大規模な地盤改良にうってつけなのも頷けます。
ジェットグラウトポンプによるジェットグラウト工法は、孔の大きさを問わずに地盤改良をすることができます。小さなものだと直径10cmほどの孔があれば作業ができますし、逆に大きい孔は直径1mや2mくらいにも対応します。
また、硬化材によって強度が違ってきますから、目的に合わせて硬化材を選ぶことで必要な強度が得られるわけです。その硬化材は特に高価なものを必要とせず、セメント系が主流で比較的コストが安いですから、大量に使用するような用途でも安心です。
様々な大きさの孔に対応するジェットグラウト工法の仕組み上、この工法に用いられるプランジャーポンプはコンパクトで使い勝手が良いです。コンパクトということは運搬や設置、保管などが容易で、搬入できる現場も多いことを意味します。
高さが制限される狭い空間でも使えますし、それでいて大深度の工事にも活用できますから、本当に痒いところに手が届くでしょう。プランジャーポンプはあまり一般的ではありませんが、工事現場では間違いなく活躍していますし、世界中で使われています。
間違いなく地盤、ひいては人々が暮らす社会を支えていますから、縁の下の力持ちだといえます。