建設業で使用されるボーリング機械のボーリングとは、トンネルや構造物を造る際に地質状況を把握する目的で行われる地質調査を指します
これは地質調査で穴を堀り、地質を確認する行為から穿孔・突き通すという意味を持つ英語のボーリングという言葉が由来といわれており、ボーリング機械は地質調査を行う際の掘削を行うことが可能で、掘削以外にも地質の固さを判定する標準貫入試験や、地下水位を測定する地下水位測定などを行うことができます。

そんな掘削作業に欠かせないボーリング機械ですが、地盤強化や止水の際に行われる工法である薬液注入工法を行う際に欠かせないといわれているのが耐酸性ポンプです。薬液注入工法は地下工事で、工事の安全を確保したい場合に行われるもので、凝固する性質を持った薬液を地盤中の注入管に注入していき、地盤の崩壊や湧水を防ぐことができる作業です。

そのため地盤を削孔するためのボーリング機械に加えて、薬液を圧力によって送り出す高圧グラウトには、耐酸性ポンプが欠かせません。

地盤改良を目的とした薬液注入工事にかかせない

薬液注入工事は地盤改良を目的として、多くの現場で使用されている特徴があり、施工自体もボーリング機械と耐水性ポンプといった小さい施工機械で対応できることや、狭い場所での施工が可能となっているので簡易かつ短時間で行える工事として行われます。

実際に薬液注入工事が行われる理由として、360度ぐるっといずれの方向に向かっても工事を進めることができることや、薬剤を注入してもガチガチの状態にならないので、添削作業を進める際に支障になりにくいこと、激しい振動や大きな騒音を立てることなく幸甚を進められるので周辺環境にも優しいというメリットを持っています。

日本の住宅地などは狭小地であり密集していることから、夜間の工事は騒音問題が起こりやすい傾向にあります。
しかしこの薬液注入工事であればボーリング機械と耐水線ポンプなどコンパクトな機械のみを使用して施工が行えるため、狭小地でも作業を行いやすいことや、騒音対策も十分に行った上で工事を進めていくことが可能なので、日本に適した工事工程としてこの2つの機械の関係性はなくてはならないものです。

地盤の状況によってさまざまな工法がある

薬液を注入する際に重要となる耐酸性ポンプは、薬液にも強い作りとなっているので工事を行うたびにパッキンなどの消耗品の交換を頻繁に行わなくても済むといった強みを持っています。特に薬液注入工事は地盤の状況によって、二重管ストレーナー工法系やダブルパッカ工法、浸透固化処理工法などさまざまな工法で行われる特徴を持ちます。

広く普及している工法である二重管ストレーナ工法では、地中にボーリング機械で削孔し二重管ロッドの外管からが主剤を、内観からは硬化剤を圧送していく方法であり、それらが先端モニターで混ぜ合わされる仕組みとなります。その薬液とグラウト材を地中に浸透させることで、地盤の改良が行える効果がありこの2つの機械も大きく役立ちます。

他にもダブルパッカ工法では、2回に分けて薬液とグラウト材を注入する方法です。工法の流れとしてはボーリング機械で削孔を行って地中に注入外管を設置したら、地盤の層境を埋めたり大きな空隙を埋めるために耐酸性ポンプを利用して薬剤の一時注入を行います。その後数分間から数時間のゲルタイムを持っている薬液やグラウト剤を注入する二次注入の作業を行うことによって、地盤改良を図ることが可能です。

浸透固化処理工法では地中の液状化を防ぐ、恒久型薬液を注入する工法となります。この工法でもこの2つの機械は活躍し、護岸の直下や橋脚といった場所の液状化対策が可能となる上に、工事を行う際にその施設の使用を停止する必要がないといったメリットを持っています。